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小説「コレラの時代の愛」(ガブリエル・ガルシア=マルケス 作)

「ビター・アーモンドを思わせる匂いがすると、この恋も報われなかったのだなとつい思ってしまう……」という何とも官能的な書き出しに誘われて、南米のノーベル賞作家ガルシア=マルケスに挑戦しました。この一文に象徴されるように全編に渡って匂い、香りが漂う作品です。

南米にコレラが蔓延した1世紀ほど前の物語。現下のコロナ禍を「コロナの時代」という人もいますが、このタイトルをもじったのでしょうね。ま、それはともかく、いくら時の流れがゆったりとしていた時代だとしても、自分をふった一人の女性をその後50年以上も想い続けることなどできるでしょうか。さすがにコレラならぬコロナの時代では成立しそうもありません。現代人は忙しく、長く愛し続けることは難しいのです。B’zの稲葉浩志が「〽もっと長い間 愛してくれませんでしょうか~? ♪」とシャウトするように。

もっとも、この主人公もその間に600人を超える女性と関係したといいます(ということは600人を50年で割ると1年あたり12人だから、1か月に一人の割合で関係したということか……)。それで一人を愛し続けたと言えるのかとも思いますが、それだけの遍歴を持ちながら満たされることはなかったということが結果として、彼女を愛し続けたということになるのでしょうかね。

いずれにしても、コレラの時代だろうがコロナの時代だろうが、皆がこの本でいう「老齢恐怖」との戦いになることは避けられません。私も、そして貴方も。

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