News 2024.04.21
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書籍「ホウレンソウはいらない!」(本田直之)

書籍「ホウレンソウはいらない!」(本田直之)

【ホウレンソウを求めるのはガラパゴス上司】

いやあまったく、前職の上司二人にこの本を煎じて飲ませてやりたいものです。
 
その二人というのは親会社から天下りで来て社長と専務に収まっていたのですが、彼らは我々社員を頭ごなしに劣等民族かのごとく扱うのでした。
「君たちは仕事の基本が出来ていないんだよ。ホウレンソウというのを知らないのかね」とある会議で社長がまくしたてました。
「……(そんなことイマドキ、小学生だって知ってるぞ)」
私が心の中でそんなことを呟いていると、すかさず専務が被せてきました。
「特に君だ。君は制作現場の長なのに、全く報告もなければ、相談にも来ないじゃないか」
「はあ(便りがないのは良い便りだって言うだろ、安心しとけ)」と私。
「お陰で、わたしゃ朝から晩まで暇でしょうがないよ」と社長。
「はあ……(構ってちゃんかよ。暇だったら、外に出てトップ営業しろよ)」
「はあじゃないよ。しっかりしてくれたまえよ!」
 
とまあ、口を開けばホウレンソウ、ホウレンソウと、この本でいうところの「ガラパゴス上司」そのものでした。ガラパゴス上司とは、①ホウレンソウができないことを責める ②過去のことについてのミーティングが多い ③何度も同じことで怒る などの特徴を持つ、いつまでも進化しない上司のことだそうです。
 
単純なルーチンワークの業種ならまだしも、私の前職は仮にも設計事務所というクリエイティブであることが求められる仕事でした。本書では、そうした仕事においてはホウレンソウなどに時間をかけるべきではない、と言います。同感です。私は必要がある時のみやっていましたし、部下にもそう求めてました。それで何か困らなかったか、って? なぁ~んにも。
 
件の社長と専務が求めたホウレンソウの一番の弊害は、業務上の問題を抱えた者が、ホウレンソウをした時点でまるで他人事になってしまうことでした。事の詳細を把握しているのは本人しかいないのに、よって解決策を真剣に考えなければならないのは本人なのに、ホウレンソウをしたらお役御免とばかりに当事者意識を希薄にするのでした。あげくポイントのずれた上からの指示に夢遊病者の如く右往左往するだけの木偶人形となる姿を幾度となく見たものです。
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