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書籍「花街 異空間の都市史」(加藤政洋)

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【おもしろうてやがて悲しき花街かな】

花街という異空間を追って、わが国の都市の成り立ちを知ろうという意欲的な書です。不肖私めも一応、都市計画が専門分野だと名乗っている以上、読まずにはいられません。

まずは何々、花街と色街は違う──? 芸を売る芸妓(ま、芸者さんですな)がいるのが前者で、体を売る娼妓がいるのが色街だと。ふむふむ、なるほど。しかし、一般人はこの辺りを一緒にして花街と理解している──と指摘され、なんだか最初から面目ない気持ちになりました。

とはいえ、花街も色街も実態は多分に重なり合っている場合が多いようです。まあ、そうでしょうなあ。客が一般人である以上、その境界が曖昧になるのは無理もありません。

さて、肝心の都市の成り立ちに花街(および色街)がどう関与しているかですが、いろんなパターンがあるにせよ多くは、まずは人の集まりそうなところ(主要な通りとか駅前とか)に、自然発生的にあるいは人為的に花街が形成されます。その後、当該都市の発展に伴い、中心部に所在するのは子供の教育上好ましくないとされ、少し辺鄙なところに移転を余儀なくされます。しかしやがてそこも市街化されて、また移転……を繰り返したようです。

もちろん、都市計画法などない時代のことですから、規制も出来なかったのでしょう。しかし、もし規制ができたとしても、花街は大人のテーマパーク的な役割を持って都市の発展に良いように使われたような気もします。

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