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映画「ロスト・ボディ」(監督 オリオル・パウロ)

映画

【妻を殺した男の暗く湿った心理状態】

これは久しぶりの掘り出し物と言って良いでしょう。ネットでの紹介はホラー映画となっていますが、上質なサスペンスです(一体どこをどう見ればホラーになるのか……)。

事故で妻を亡くし、そこから立ち直れない刑事が、金持ちで高慢な妻を殺した夫を追いつめる──と、こう書くと何処かで見たような話になってしまいますが、物語はもうちょっと複雑です。いや、ちょっとだけで、複雑過ぎることはありません。その辺のさじ加減も絶妙です。

さて物語は、死んだはずの高慢妻の遺体がなくなるところから始まります。刑事は最初から殺人はもちろん遺体の盗難も夫を疑っています。ほどなく殺人の物証も出てきますが、それを証拠として決定づけるには、遺体の解剖が必要です。しかし、それが遺体安置所から消えてしまった──。

当の夫は妻を殺したのは確かなものの、遺体がなくなったことには身に覚えがなく、実は妻は生きているのでは……と疑心暗鬼になります(なるほど、この辺がホラーだと言えば、そう言えなくもないか)。

観ている者は、そんなホラー的な解釈をせず、第三者の関与を予想します。しかし、登場人物は少ない。となれば、よくある話しとしては、死んだ後も妻が恐い夫の、すべては被害妄想的に膨らませた想像に過ぎないのか?

おっと、これ以上はネタバレになってしまいます。いやいや、そうくるかぁ、なるほどね、という映画です。ちょっと話しとしては出来過ぎというか、作り込み過ぎているきらいはありますが、まあその辺は目を瞑りましょう。

全編を覆う暗くじめじめしたトーンは、人を殺した男の心理描写でしょうかね。

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