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書籍「東大教授が教える独学勉強法」(柳川 範之 著)

【勉強とは自分との孤独な対話、あるいはノートを取るべからず】

いや別に「東大教授」という権威に寄り添う気はさらさらないのですがね、逐一共感に次ぐ共感で、これまで自分なりに実践してきた勉強法が間違えていなかったと自信を持てた一冊でした(おっと、もっと批判的に「著者とけんかしながら」読まなければいけないのでしたね、本書にあるように)。

とりわけ、勉強して得た知識や情報を「熟成」させるために、「普遍化」、「揺らしてみる」は、私の考えとまったく一致します。私は常々、経験から学んだ知識やノウハウは特殊解に過ぎないのだから、そこにとどめずに一般解に発展させることが大事だと考えていましたし、茶道の守・破・離のように基本から徐々に自分の色を足し、ついにはまったく違うオリジナルを創り出すことが重要だとも思っていました。

また、「ノートやメモをとらない」も、まさに私が学生の頃から職業人生を経て今に至るまで、ずっと実践してきたことです。新入社員の頃、顧客との打合せ中に私がまったくメモをしないので、よく上司から叱られたものです。しかし私からしたらメモをするより、顧客と上司のやり取りに集中して一言も聞き漏らさないようにすることの方がずっと大事だったのです。そうやって打合せの内容をストーリーとして捉えることが出来れば、その文脈を追うことで、打合せ議事録だって余分なことを書かず短時間に簡潔に仕上げることができました。(もっとも、私の場合は、単にノートやメモをとるのが面倒くさいというのが一番の理由だったのですがね。)

さらに、勉強には3つのタイプがあるという本書の整理は、あらためて社会人としての勉強の在り方に大きなヒントをもらいました。その3つとは、①明確なゴールがある勉強(受験勉強や資格試験の勉強など)②教養を身に着けるための勉強(趣味的な世界の勉強など)③答えのない問いに自分なりの答えを見つける勉強 。社会人にとって重要なのは、もちろん①や②が必要な時もあるでしょうが、多くは③のはずです。仕事や家庭で直面する問題や課題には唯一の正解などないのですから。

その勉強のやり方としては、本書が推す独学だけでないでしょう。複数の者が集って行うゼミ形式のようなやり方も否定すべきではありませんが、そこで得た知識や情報はやはり一人ひとりが持ち帰って咀嚼する必要があります。

結局、勉強は一人でやるものだし、ハンナ・アーレント風に言えば、「勉強とは自分との孤独な対話」なのですね。

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