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映画「希望の灯り(監督 トーマス・ステューバー)

映画「希望の灯り(監督 トーマス・ステューバー)

【彼らは私でもある】

彼らはそれぞれに問題を抱えている。クリスティアンはやんちゃだった頃の自分に負い目を持っている。そんな彼が思い寄せるマリオンは旦那のDVに手を焼いている。上司のブルーノは、ドイツ再統一で失ったトラック運転手の誇りを忘れられずにいる。

それでも日々は繰り返される。朝起きて、仕事場に来て、毎日同じように作業着に腕を通す。その繰り返しだ。たまに酒を飲み、うさを晴らすこともある。だが、彼らの抱えている問題は何も解決されない。邦題の「希望の灯り」は皮肉だろうか。そんなものは少しも感じられない。

そんな生活に耐えきれずにブルーノは自ら死を選んだ。それでも日々は繰り返される。何もなかったかのように、寄せては返す波の音に似て──。

彼らは私でもある。

画像引用元 Amazon

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