映画『花まんま』(主演 鈴木亮平 有村架純)
【兄を持つ女と姉を持つ男が最強】
「兄貴はほんま損な役回りやで」という兄・俊樹のセリフがすべてを物語っている。早くに亡くした両親から生前、「何があっても妹は守らなあかん」と言われて育った俊樹は、妹・フミ子から再三「兄やん、一生のお願い聞いて」と両手を合わせて頼まれる。都度、しぶしぶ妹の願いに応えるのだが、俊樹も実は頼りにされることにまんざらでもないのだ。その辺をフミ子は見透かしている、と言うと聞こえは悪いが、あえて兄に甘えているようにも思える。
これはあくまでも私の独断と偏見に過ぎないが、私は常々「兄を持つ女と姉を持つ男がモテる」説を主張している。私がこれまで関係を持った(あるいは持とうとして持てなかった)女性の多くにはお兄さんがいたし、私の周りの野郎どもを見渡しても、モテる男にはやはりお姉さんがいたりしたのだ。
兄を持つ女は、このフミ子のように基本的に甘え上手である。先述の通り、男は甘えられるのがホントは嬉しいとわかっている。まずそれが大きい。次にその微妙な匙加減──ただ甘えればいいってわけじゃないこと──も、兄との長い関係性の中で熟知している。男はそんな緩急をつけた甘え方に弱い。だから兄を持つ女は最強なのだ。
一方、姉を持つ男もまた強い。幼少の頃からどういう接し方をすれば、女性の機嫌が良いのかを身をもって覚える。というか、叩き込まれる。私の上の娘と下の息子の関係を見ていても、それはさながら千本ノックのようであった。そうして育った男は女性の──近づく足音の軽重だったり、冷蔵庫の閉め方だったりで──感情の起伏を読み取るのが実に上手い。
では、妹のいる男や弟のいる女はどうだろう。まず前者はこの俊樹が、同級生でお好み焼き屋の看板娘から心憎からず思われているように、女性に優しく接することができるから、それなりにモテそうだ。弟のいる女性もまた、どうすれば男を手懐けられるのか、その術を心得ているから相応にモテるだろう。
してみると、一番駄目なのは異性の感情を理解できない私のような兄弟に野郎しかいない男や姉妹で育った女性ではないだろうか。
異論・反論等は多々あろうかと思うが、あくまでも私見なので悪しからず。
画像引用元 映画『花まんま』公式サイト ぴあエンタメ情報


