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書籍「清く正しい本棚の作り方」((TT)戸田プロダクション)

書籍「清く正しい本棚の作り方」((TT)戸田プロダクション)

【清く正しい本棚は美しい】

本好きにとって、大きな悩みは家の中で増え続け、本棚から溢れるようにして散乱する本をどうするか、という問題である。そうした悩みを抱える同好の士には、朗報ともいうべき実に嬉しくも楽しい本である。

もともとWeb上にあったコンテンツを書籍化したもので、Webページでそれを読んだ私は感激して実に6本もの本棚を自作し、家じゅうの壁という壁(トイレの壁も)を本棚で埋め尽くしてしまった。

何に感激したかと言えば、「市販の本棚は①無駄に奥行きがあるため必然的に『魔の二段収納』を誘発し、②高さが中途半端なため別途地震対策が必要で、③無駄な装飾や装備(ガラス等)が多く、かえって使いづらい」という指摘にである。まさに、我が意を得たり!

さらに言えば、庶民の家では他の家具などの関係から本棚を置けるところは限られるのが普通だ。だが、市販の本棚では置きたい場所にぴたりと収まる大きさのものに行き会えることはまずない。

「大工さんにでもジャストサイズの本棚を作ってもらえばいいんじゃないの?」と、私に劣らず本好きの我が家の愚女。

娘よ、そんなことは先刻承知なのだ。知り合いの大工さんに見積もりを依頼してみたら、目の玉が飛び出るくらい高かったのだよ。

そこで、自作である。本書を読めば、誰にでも「清く正しい本棚」を作ることができる。素人には難しい材料の裁断はプロに頼めばよい。今はネット上で探せば、指定した形状寸法に正確に裁断した材料を自宅に届けてくれるリーズナブルな業者がいくらでも見つけられる。あとはカラーボックスを組み立てるときの要領で、ドライバーひとつでできる。

著者の言う「清く正しい本棚」とは、市販の本棚の真逆をいく質実剛健ともいうべきものだ。無駄な奥行きが無く、ジャストサイズでぴたりと収まり、天井まで届く自作の本棚は収納性抜群で、地震が来ても倒れる心配はなく安全だ。やや無骨ではあるものの、それだけにそこに並んだ書籍群は圧巻で、ただひたすら美しい。

ちなみに私はこれを応用して、天井まで届く清く正しい靴箱まで作ってしまったのである。

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