映画「刑務所の中」
2020
12
15
映画「刑務所の中」
ここには強面の受刑者はいません。陰湿な嫌がらせやイジメの類もありません。
代わりに早寝早起きの健康的な生活があります。仕事があります。余暇もある(なんと週休二日制!)。そして三度の食事があります。
たしかに、自由はありません。いつも監視されています。しかし、考えようによっては、ありがたいことなのです。なぜ、質素な食事がそんなに旨く感じるのか──。
欲望渦巻く塀の外では、決して味わえない幸せがあります。まさに、ここが「ディオゲネスの樽」なのでしょう。それは一切の欲から開放されて、初めて知ることのできる幸せなのかもしれませんね。そうですとも、考えようによっては。