映画「ぱいかじ南海作戦」
2020
12
15
映画「ぱいかじ南海作戦」
私も阿部サダヲ演じる佐々木と同じでした。大都会で「ピリピリ」を周りに振り撒いて、毎日を送っていました。ピリピリの度合いで給料が決まる──そんなシステムの中で暮らしていたのです。
彼と違うのは立ち止まって自分を見つめる暇もなく、とうとう定年までピリピリしながら走り続けてしまいました。
一切合切のしがらみに捕われない、時間にも縛られない南の島での生活は正直憧れます。しかし忘れてはいけません。同時に、それは現実逃避の裏返しであるということを。
やはり人は現実を直視して昨日よりも今日、今日よりも明日と、より良い未来を信じて生きて行くしかないのです。大都会を離れ、生まれ故郷(中途半端に都会?)に戻った今、あらためてそう思います。