News 2024.10.17
明日10/18より「花を愛でる2weeks」始まります
佐鳴湖近くの小さな図書館
BLOG

テレビドラマ「ブラッシュアップライフ」(主演 安藤サクラ)

テレビドラマ「ブラッシュアップライフ」(主演 安藤サクラ)

【オオアリクイも良いかもよ】

平凡な毎日を過ごす中で、ある日突然命を落とす。気が付くと四方八方真っ白い空間に居て、向こうのカウンターのようなところに役人然とした男が座っている。

男が言うには「お前は死んだ。来世はグアテマラのオオアリクイに生まれ変わって生涯を過ごすことになる」。次はインド太平洋でニジョウサバとして生きると告げられることもあれば、北海道のムラサキウニだと言われることもある。

「それは勘弁してくれ」と食い下がると、意外や「人間としてやり直すことも可能だ」と言うではないか。しかも他の誰かに生まれ変わるのではなく、自分自身だと言う。それも1回のみならず、複数やり直すことも可能なようだが、何回までかは教えてもらえない。

かくして人生をブラッシュアップすることに相成る──というドラマである。

私はこれを観て、やり直さない、という選択肢はないのだろうかと思った。もちろん、オオアリクイやムラサキウニに生まれ変わるのは御免だが、人としての生をイチからやり直すというのも何だか疲れちゃうなあと思ったのだ。

というのは、これまでの人生を振り返ると、もちろん楽しいことや嬉しいこともたくさんあったが、苦しいことや辛いことの方が圧倒的に多かったように思う。人生の基調色は辛苦であって、点描のようにして楽しいことが彩られると言うべきか──。

だからこれを、もう1回最初からやれ、と言われると何だかドッと疲れてしまうのである。

だが、「やり直さない」が選択できないのなら、やはり人間として生まれ変わることを選ぶしかあるまい。そうなったら人生のどこを、いつの時点をブラッシュアップさせるべきだろうか?

私の場合はやはり、若死にした妻をもっと長く健康に生きさせたいが、多分それは次の人生だろうと私が頑張って何とかなるものではないような気がする。

だとすると、いくらか人生をブラッシュアップさせてみたところで、たいして変わらないような気もしてきて、だったらオオアリクイにチャレンジするのも悪くないようにも思えるのである。

画像引用元 モデルプレス

PAGE TOP