書籍「月と珊瑚」(上條 さなえ)
2021
8
12
書籍「月と珊瑚」(上條 さなえ)
【ほんとうの沖縄、知っていますか?】
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この本の主人公・珊瑚は、おばあちゃんで沖縄民謡歌手のルリバーと沖縄に住んでいる小学六年生。勉強が苦手な珊瑚が漢字を覚えるために始めた日記の形式で書かれています。
珊瑚のクラスに本土から転校して来た月(るな)や詩音、そのクラスメイトたちを通して、戦闘機が飛び交う日常、六月の沖縄の平和月間のこと、基地問題、ルリバーの秘密、ジュリ馬祭りのこと等々、観光しただけでは気付かない、沖縄の文化や歴史、そして今の現実が、子供達の目を通して読者にも分かりやすく伝わってきます。登場人物が成長していく物語は、読んでいて清々しい。
『沖縄は血と涙とサンゴ礁でできた島』とのルリバーの言葉は、本土に住む私達も決して忘れてはいけない言葉だと心に刻みました。
この本は児童書ではありますが、大人にも是非手に取ってもらいたい一冊です。