書籍「散歩のとき 何か食べたくなって」(池波 正太郎)
2021
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書籍「散歩のとき 何か食べたくなって」(池波 正太郎)
【映画の試写を観終えて、銀座の〔資生堂パーラー〕に立ち寄り、はじめて洋食を口にした四〇年前を憶い出す】
◆◆◆スタッフ 吉田柴犬のオススメBOOKS◆◆◆
剣客商売など、時代小説の大御所である著者だけど、柴犬にとっての池波正太郎さんは、「映画と食べることをこよなく愛するエッセイの名手」である。
この本もそうだし、特にお年を召してからのエッセイ、「池波正太郎の銀座日記(全)」(新潮文庫)などは、映画の試写会、執筆、そしてお気に入りの店で食べるお気に入りのお酒とつまみ、ご飯。なんて自然体で、粋なヒトなんだろうと思った。
最初に読んだのは多分二〇代で、東京に住んでいる時だったから、自分も年をとったら、こんなおじいさんになりたいな、と思った。
この本は、古き良い東京ガイドであるとともに、男にとっての歳の重ね方ガイドでもある。
糖質ダイエット中の身には厳しぎる名著である。