News 2024.04.21
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書籍「土を喰ふ日々  わが精進十二ヵ月」(水上 勉)

書籍「土を喰ふ日々  わが精進十二ヵ月」(水上 勉)

【精進料理とは土を喰うもの、旬を喰うこととは土を喰うこと】

◆◆◆ボランティアスタッフ 吉田柴犬のオススメBOOKS◆◆◆

この本との出会いは、漫画「美味しんぼ」だった(美味しんぼ自体は途中から少しおかしくなっちゃったけどね)。柴犬にとっては、北大路魯山人やいろいろな書籍、料理の多くをこの漫画に教えてもらった。
タイトルの「喰ふ」を「くらう」と読むこの本は、作家の水上勉が少年時代を過ごした禅寺の思い出と食にまつわるエッセイ。印象的なのは、軽井沢で暮らす作者が、日々「畑と相談して」、毎回の食事を工夫してこしらえる原点が少年時代の体験だった、ということだ。
たとえば、ほうれん草の根元の赤いところを捨てて、グルメでお酒好きの住職に叱られる話、正月にかけらだけ配られるかちぐりを大事に食べた思い出、山椒の漬物を人にはあげずに大事に食べる祖母のこと、漬けてから一〇〇年を超える梅干など。
すべてが実に豊かなエピソードばかり。必読!

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