書籍「ヴィオラ母さん 私を育てた破天荒な母・リョウコ」(ヤマザキマリ)
2021
8
5
書籍「ヴィオラ母さん 私を育てた破天荒な母・リョウコ」(ヤマザキマリ)
【破天荒な母は時代の先駆者】
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この本は、副題に「私を育てた破天荒な母・リョウコ」とあるように、漫画家ヤマザキマリのお母さんの物語。お嬢様育ちだったリョウコが結婚生活二年目で夫と死別し、二人の娘を育てていくさまが描かれています。
突然北海道に移住を決めたり、虫取りや遊泳禁止の川で泳ぐことも子どもたち以上に楽しんでしまうリョウコは、フツーのお母さんとは違ってまさに破天荒。
シングルマザーという言葉さえなかった当時、大変なことも笑いに転換し、世間体を気にせず自分らしく生きていく逞しさは、同じ女性として格好いい! の一言です。
時折挟まれるマリさんの、母への愛情に溢れた漫画がまた面白い。破天荒な子育てに見えて、マリさんが未婚の母として帰国した際の「孫の代までは私の責任だ」と言い切れる母の強さ。
この地球に生まれてこられた自分の人生、思う存分楽しまなきゃ、ってリョウコさんに言われた気がする一冊でした。