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書籍「老人と海」(ヘミングウェイ)

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【いつまでもマッチョでありたいけど……】

テキトー男として知られるタレント高田純次は年寄りがやってはいけないこととして、「説教、昔話、自慢話」を挙げています。彼自身が七〇を大きく超えている身ですが、いや実に至言と言えましょう。テキトーの中に真理有り。

いますよねえ、何かにつけ「今の若い者は……」と始めちゃうご高齢の方。あるいは「俺の若い頃は〇〇だった」とか、「昔は〇〇と言われたもんだ」とか言うご老体。周りは、またか、と思っているのですが、ご本人はそれを言っている間は至ってご満悦というのだから始末に負えません(私もそうなのかも?)。

この老人も普段それをしていたのでしょう。そして、誰も相手にしなくなった、少年を除いては――。かくなるうえは、自分が今も昔と変わらずマッチョであることを証明するしかない、とばかりに沖に出て大魚と格闘します。そして、それは果されました。完璧なかたちとは言えませんが。

思うに、老人のこの3日間は彼の半生を表しているのでしょう。大魚を獲るほどの活躍をした青年期から壮年期を経て、夜陰のサメの襲来に矢も刀も尽きて、その後は成すがままに送る老年期……。

しかし、それもこれもどうでもよいことなのです。老人と少年以外の者にとっては。ラストの女性旅行者と給仕のやり取りにが、そのことを象徴しています。

老兵は消え去るのみ。これまた至言。

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