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書籍「経済ってそういうことだったのか会議」(佐藤雅彦 竹中平蔵)

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【男の顔は履歴書】

竹中平蔵はある時期まで私のヒーローでした。いや、崇拝すらしていました。だってそうでしょう。バブル崩壊後、この国のお偉いさんの誰もが手をこまねいていた不良債権問題を、ほんの僅かな間に解決したのですから。もちろん、その解決の仕方に負の側面が有ったことは否めません。しかし、あの時はもう日本が沈没する寸前でしたから、荒療治もやむを得なかったと思います。

当時、まだ若輩の一学者に過ぎなかった彼が、守旧派の強面政治家を相手に丁々発止と渡り合い、時にねじ伏せる姿は痛快ですらありました。

あの頃の彼の説明はとにかく分かり易かった。世の中、難しいことを難しく説明するお利口さんは掃いて捨てるほどいますが、難しいことを易しく説明できる人は滅多にいません。彼はそれができる人でした。

本書はその良い例だと思います。この本が気に入って、あの頃彼の上梓する本はほとんど買ったと思います。そうした著書の内容もさることながら、彼は信用するに足るとても柔和な顔をしていました。ところが今の彼はどうでしょう。いつから彼はあんなに因業な顔つきになってしまったのか──。

大臣を辞めた後に暫くして、橋下徹を推した辺りから「えっ?」と思ったものです。いや別に橋下徹がよくないと言いたいわけではありません。少なくとも私の知っている竹中平蔵であれば考えられないなと、違和感を憶えずにいられなかったのです。その頃には彼の名前で出版される本も、ほとんどが取るに足らない内容になっていました。

そして、極めつけは昨年の東京オリンピック・パラリンピックを巡る発言でした。どこで私腹を肥やしたのか、どてっ腹を突き出してインタビューに答えていた彼の姿は、まったくもって見るに堪えられませんでした。

晩節を汚すとはああいうことを言うのでしょう。男の顔は履歴書とはよく言ったものです(あくまでも個人的な意見です。悪しからず)。

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