News 2024.11.15
12/7(土)読書BAR「夜じゃじゃ70s NIGHT」のメニュー決定!
佐鳴湖近くの小さな図書館
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書籍「クリエーターのためのネーミング辞典」(学研辞典編集部・編)

書籍「クリエーターのためのネーミング辞典」(学研辞典編集部・編)

【名前は大事ですⅡ】

先週に引き続き、ネーミングの話である。先週、会社名の命名での失敗談をしたが、そんなこともあって当館の名前を付ける際には悩みに悩み抜いた。同じ轍を踏まないように、やはりここは無難な名前にすべきだろう。とはいえ、名前とはそもそも識別が一義的な目的なのだから、ありきたりの名にはしたくない。

当時候補とした案は、「じゃじゃの私設図書館館」のほか、

・私設図書館 Jaja

・J’s Library:ジェイズ・ライブラリー(村上春樹の小説に出てくるジェイズ・バーをパクって)

・湖畔の街 私設図書館(佐鳴湖の湖畔と言えなくもない)

・風の丘の私設図書館(丘の上にあって風の通り道だから)

・私設図書館 いにしえの丘(入野古墳の隣にあるので)

などであった。当館を設計してくれた前職の後輩に相談すると、

「うーん、後ろの3つは何だか取ってつけたみたいと言うかありきたりと言うか……、だいいち大場さんらしくないですよ。この中だったら断然じゃじゃの私設図書館でしょ!」

彼はきっぱり言った。

「そうかな、お客さんは馴染んでくれるだろうか……」

「むしろ、‘じゃじゃ’って何だろうって興味持ってもらえますよ。そのうちきっと皆、勝手に‘じゃじゃ’って呼んでくれますって!」

それで現在の名前にしたのである。結果として彼の言うとおりになって、このネーミングは非常に良かったと思っている。

ちなみに、‘じゃじゃ’とは娘が中高生の頃に私に付けたあだ名である。昔、NHKの子供向け番組「にこにこぷん」に出ていた「じゃじゃまる」というキャラクターから来ている(娘は私がガキ大将的で横暴だと言いたかったようである)。したがって、‘じゃじゃ’の私設図書館という意味なのだが、当館に初めて来る方の中には

「‘じゃじゃの’って何なんですか?」

と聞く人もいて、返答に困ることがある。

「いや、‘じゃじゃの’ではなくて、‘じゃじゃ’の、なんです」

「えっ? だから‘じゃじゃの’ってどういう意味?」

「……」

ネーミングとはかくも難しいものである。

なお、先週の「幻想ネーミング辞典」とこの「クリエーターのためのネーミング辞典」は以前、一口馬主になった私の娘がその競争馬の命名に応募するにあたり(一口馬主になると応募する権利を貰えるらしい)、参考にしたものである。結果、娘の考えた馬名が見事採用されたので、ネーミング等に困った方は是非!

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