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映画「終わらない週末」(主演 ジュリア・ロバーツ イーサン・ホーク)

映画「終わらない週末」(主演 ジュリア・ロバーツ イーサン・ホーク)

【近い将来起こり得る事態】

日経新聞では週に何回か英フィナンシャルタイムズの記事が転載されるが、昨年12月13日のそれが興味深かった。記事の内容は、今年の米大統領選をトランプ前大統領が制した場合の最悪の事態を想定するというものだ。

その最悪の事態とは、米国が北大西洋条約機構(NATO)から離脱したり、アジアの同盟国・友好国の安全保障をコミットしなくなったりすることだと言う。その結果、ウクライナは孤立し、各々の国は自国を守る手段として核兵器保有に向かうだろうというのである。

日本もその気になれば、韓国やオーストラリアと同様に数か月以内に核武装する技術力があることから、たとえ唯一の被爆国という桎梏があるにせよ、背に腹は代えられないとする可能性が高い、としていた。当事者である日本人の一人としては、いくら何でもそれはないだろうと思うのだが、こういうのは意外と外からの方が冷静に分析できるのかもしれない。

もっとも、トランプが再選した場合は米同盟国もさることながら、当のアメリカ国内もますます社会の分断が進んで混乱するに違いない。要するに、トランプ再選のキーワードは、同盟国にとってもアメリカ国内にとっても「分断」、そして「対立」なのだ。もちろんそれは米同盟国以外を利することになる。

そうした中では、この映画にあるようなこともまんざらフィクションとばかり言ってられないだろう。映画の終盤、登場人物の一人が言う。

「一国を滅ぼすには全面侵略が分かり易いが、コストがかかり過ぎる。それよりも内部から崩壊させる方がコスパが良い」と。

既にそれは始まっているのかもしれない。

画像引用元 ひとシネマ

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