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映画「ミレニアム ドラゴン・タトゥーの女[完全版]」(主演 ノオミ・ラパス)

映画「ミレニアム ドラゴン・タトゥーの女[完全版]」(主演 ノオミ・ラパス)

【恋人だって久しぶりに再会するとさ……】

もう一度観たいと、ずっと思っていた映画である。スウェーデンの冬の風景が印象的な独特の世界観があって、私の中の北欧ミステリー・ブームの火付け役となった作品だ。

その後、ハリウッドでリメイクされたが(もちろんそれも観ているが)、断然オリジナルの方が好かった。ハリウッド版は洗練されている分、オリジナルにあったごつごつとした無骨さを欠いているように感じたし、何より主人公リスベットはノオミ・ラパスでないと……。

だが、そのオリジナル版はここ数年、どの映画配信サイトでも扱っておらず、再鑑賞したいとの思いは叶わなかった。観たいと思っても観れないとなると、余計にその思いは募る。私は突然姿を消した恋人を探すように、配信サイトを開くたびに本作の検索を続けたのだった。

検索の空振りがすっかり当たり前になった先日、なんと突然ヒットした。しかもシリーズ3部作とも配信されていて、各々「完全版」だという。キターーーー‼

しかし、久しぶりに会えた恋人は少々粗が見えてしまった。本作はジャーナリストであるミカエルがリスベットの力を借りて、資産家ヘンリックから依頼された40年前の少女失踪事件──ヘンリックの姪ハリエットが死体が見つからないないまま死んだとされている──の真相を究明するというストーリーだ。

だが、ヘンリックの誕生日に生前ハリエットから毎年贈られていた額装押し花が事件後も届くとなれば、どこかで生きているサインだと考えるのがフツーだろう。ところが、このヘンリック爺さん、何を勘違いしたか、犯人から送られていると言うのだ。ちょっと無理がないかい?

また、途中で失踪したハリエットには、うり二つの従妹がいたということが分かるが、となれば当然、そこに事件のカギがあると思うはずなのに、まるであとから降ってわいたようにそのことが浮上する。いやいや、事件当時も二人は似ていたんだよね──と突っ込みたくなってしまう。

とまあ、久しぶりに会うと恋人も「あれ? こんなコだっけ……」と思うように、いろいろ見えてしまうところはあったのだが、それでも十分魅力的であることには変わらないのでした。

画像引用元 スカパー!

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