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映画「プロヴァンスの休日」(主演 ジャン・レノ)

映画「プロヴァンスの休日」(主演 ジャン・レノ)

【孫と会うのは面倒だ】

私の息子は東京で暮らしていて、既に二人の子持ちである。したがって、私には孫が二人いることになる。いつの間に、そんな歳になってしまったのだろう。ついこの間まで、私はまだ十九か二十歳の学生で、女のコのことで悩んでばかりいたはずなのに……。

それはともかく、「孫が二人いることになる」などと微妙な書き方をしたのは、孫たちにほとんど会ったことが無いからだ。上の子はたぶん5歳くらいだろうが、生まれて間もない頃に二、三回会っただけで、下の子に至っては一回も会ったことがない。

この映画の主人公ポールは、娘と喧嘩して17年間も孫と会っていなかったようだが、私の場合は別に息子と仲が悪いわけではない。私が孫に会っていないのは、ただ単にわざわざ会いたいと思わないからだ。息子夫婦は一時期さかんに会ってやってくれと言っていたが、私がその気にならないので、最近はそれも言わなくなった。それで良いと思っている。

こう書くと、ははん、本当は孫に会いたいのだな、強がりを言っているのだな、と思われるかもしれないが、まったくの的外れだ。孫と会うとなれば、私が東京に行くにしろ、彼らが浜松に来るにしろ、手間暇がかかるではないか。

「やれやれ、面倒なことだな」とつい思ってしまう。

その面倒をこらえてでも会いたいと思わないだけなのである。

「へえー、変わってますね」とよく言われる。変わっている──自覚はないが、そうかもしれない。

そもそも私には何故、同年配の人たちが年がら年中「孫、孫、孫、孫」言うのか、理解できないのだ。まだ女性の場合は理屈抜きで肉体的な紐帯を感じるのだろうと想像できる。しかし男も右へ倣え、とばかりにそうなるのが分からない(いや、決して批判しているわけではありませぬゾ)。

そうした人たちからは、よく「会ってみれば分かるよ」と、したり顔で言われる。

会っても、この映画の前半のように、お互いに居心地の悪い時間を過ごすだけだと容易に想像がつく。もちろん私は常識人だから、ポールのように横暴にふるまうことはなく、好好爺を演じるのだろうが……。

だが本当は、会ってみて分かってしまうのが恐いのかもしれない。老後は一人で生きると決めたのだ。

画像引用元 INTERFILM ONLINE

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