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映画「エヴァの告白」(主演 マリオン・コティヤール)

映画「エヴァの告白」(主演 マリオン・コティヤール)

【美しさの功罪が詰まった映画】

ブルーノは最後、すっと身を退きます。やはり男はこうでなくっちゃね。でもこれができないんだよなあ。

さんざん悪さをしたくせに、「貴方は悪人じゃない」なんて言われると、私だったら自分のしたことを忘れて、ついその気になって未練たらしくよりを戻そうとしちゃいそうです。あげく引き際を間違えるのでしょう。人間、引き際が肝心です。

それはともかく、主人公エヴァが美しいが故に、その功罪が詰まった映画です。冒頭、美しさ故に強制送還を免れますが、美しさ故に自分の体に価値があることを知り、身を売ることになります。そして、美しさ故に男同士が争って一人が死にます。最後は美しさ故に解放される──という映画です。エヴァ自身はもちろんですが、ブルーノこそ彼女の美しさに翻弄された張本人なのでしょう。

この手の話は、ここまで極端ではないにしろ、今でもショービジネスなど一部の業界ではいかにもありそうな話です。いや、ひょっとしたらこれは──東大名誉教授の上野千鶴子センセが言うように「結婚はセックスにまつわる契約」だとするならば──、多くの男と女に置き換えられる普遍的な話なのかもしれないなと思った次第です。

画像引用元 U-NEXT

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