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映画「いぬのえいが」(出演 宮崎あおい他)

映画「いぬのえいが」(出演 宮崎あおい他)

【「ねぇ、マリモ」は反則である】

犬を扱った映画は、基本的にズルい。さんざん可愛く見せておいて、最後に必ず死なせるのだから。泣けるに決まっているではないか。「盲導犬クィールの一生」しかり、「犬と私の10の約束」しかり……。

この「いぬのえいが」は、11の短編からなるオムニバスで、まあ最後の話まではなんてことはない〝ペットあるある〟的な短編だ。だが、最後の「ねぇ、マリモ」がいけない。これはもう反則以外の何物でもない。まず、物語の構成がズルい。前半は飼い主の少女・美香から犬のマリモになぜそんなに生き急ぐのかと問いかけながら、マリモの一生を追う。途中、「何で私より先にお母さんになるの?」あたりから結末を予感させて、もう涙が出てきてしまう。後半は同じ足取りを今度はマリモ目線で自分を愛してくれた美香に感謝しながら進む。これがまた泣かせる。そして、最後は思っていた通りの最後で、

「なんで犬なんか飼ったんだろ」

だなんて――。ズルい。号泣する。

あと、配役もいけない。幼い頃の美香役・大橋のぞみちゃんがメチャクチャ可愛くてズルい。そして、成長した美香役には若き日の宮崎あおいで、今も十分可愛いけれど、この頃の彼女と言ったら……もうレッドカード級の反則である。

画像引用元 ザ・シネマ

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