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小説「ペスト」(カミュ 作)

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【ペスト菌はいろんな顔をしてやってくる】

コロナ禍もそろそろ終わろうかというこの時期になって、今更ながらではありますが読んでみました。

読んで思ったのは、いかに時代が進んでも、いかにテクノロジーが発展しようとも、人々が不条理に直面した時の反応や、それに向き合う姿は基本的に変わらないな、ということでした。

それにしても長かった──。我々のコロナとの戦いも、彼らのペストとの戦いも、そしてこの物語そのものも。

しかし我々には、彼らのように終焉を祝う歓喜が訪れる瞬間はなさそうです。なし崩し的に終息宣言も出されないまま、次の不条理を迎えてしまったからです。戦争という不条理──。

主人公が最後に指摘するように、「ペスト菌」という不条理は決して死ぬことなく、いつかまた人間に不幸と教訓をもたらすために、ネズミどもを呼び覚まし、どこか幸福な都市に彼らを死なせに差し向けるのでしょう。

それは「コロナ」という顔を持ったり、「戦争」という顔を持ったりして……。

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