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小説「クララとお日さま」(カズオ・イシグロ 作)

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【AIロボットが親友になる日】

人型AI(人工知能)ロボットのクララには、どうやら感情らしきものはあるようです。しかし、その感情はどこか表層的で違和感があります。深みや複雑さがないのです。

「嬉しい」とか、「悲しい」といった言語として表現して終わっているのです。人間の感情には、クララを人工親友として迎えたジョジーの父親が言ったように、箱の中に箱があるような複雑さがあります。物事を「0」か、「1」かで判断して次に進むAIには難しい領域に違いありません。

とはいえ、そのクララが自らの身を削ってでもジョジーを助けようとしたのは何故でしょう。そうプログラムされているだけなのでしょうか。そうかもしれません。高度にプログラミングされたAIロボットならばあり得ないことではないでしょう。いずれは箱の中の箱をも表現できるようになるのかもしれませんね。

さて、物語は使命を終えたロボットが当たり前のように捨てられるところで終わりを告げます。クララも当然のようにそれを受け入れます。悲しみはないようです。この辺りのさじ加減がカズオ・イシグロは抜群ですね。

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