映画「ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ」（監督　ヴィム・ヴェンダース）

【彼はキューバのナット・キング・コールではない。ナット・キング・コールが米国のイブライム・フェレールなんだ】

米国のスライド・ギターの名手、ライ・クーダーが、50年以上も前にキューバ国内で活躍していたソンのミュージシャンたちを探し出して、制作した同名のアルバム「ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ」の制作過程とリリースその後を描いたドキュメンタリー映画。

そのアルバムは世界中で大ヒットし、100万マイ以上をセールス、彼らはツアーに出かけ、最後にはニューヨークのカーネギーホールにたどり着く。もう何度観たかも分からないくらい観た映像と、何度聴いたか分からないくらい聴いた音楽を体験するたび、人生の最後にもっとも輝いた素晴らしいミュージシャンたちをうらやましく思う。

そういえば、村上春樹はエッセイでこの映画を観ながらの癒やされた体験を綴っている。あまりに好きすぎて、いまだにじゃじゃの私設図書館に寄贈できないDVD。